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慢性腎臓病

慢性腎臓病の早期発見・早期治療

世の中には自覚症状がない病気が沢山あります。
その中でも慢性腎臓病(腎機能障害)は末期腎不全になるまで自覚症状の出ない病気として有名です。
皆様も1年に1回位は血液検査を受けることをお勧めします。40歳以上の方は無料で特定検診が受けられますので、面倒くさがらずに受けておくと意外に異常値が見つかる場合も多いと思われます。

慢性腎臓病イメージ

血液検査の中でクレアチニン値というのが、腎機能障害の指標になるのですが、クレアチニン値と年齢と性別から計算された「eGFR」という検査結果項目に注目してください。20歳の時の腎機能を100%とすると70歳以上では、特に持病が無くても腎機能が70%程度まで低下すると云われています。さらに糖尿病、高血圧等を患われていると腎機能が悪化するスピードが早くなるのです。

現在末期腎不全で血液透析をされている患者さんは、全人口の0.2%、つまりは約500人に1人です。これは0歳から100歳まですべての年代含めての数値ですので、70歳以上に限定すると約200人に1人が透析患者さんとなる計算になります。

案外身近な病気なのです。ここでポイントとなるのは、腎機能障害が軽度である内に治療開始すれば、無治療の方と比較すると格段に悪化するスピードが遅くなるということです。 このため日本腎臓病学会が主体となって「慢性腎臓病」と「eGFR検査値」の啓蒙活動をされています。当院がある尼崎市はNHKの「ためしてガッテン」でも紹介されましたように、特定検診受診率を高めて、慢性腎臓病の早期発見に努めています。

慢性腎臓病 病気ステージ

血液検査にて「eGFR」が60未満であった場合、または尿たんぱくが陽性である場合は、慢性腎臓病に詳しいお近くの医療機関に相談してください。この段階から治療開始された場合は、将来末期腎不全になる確率はかなり低くなります。治療と聞くと、すぐに薬を飲むの?と拒絶反応を示す方も居られますが、実際は食事療法・運動療法で改善する場合も多いのです。
腎臓を悪化させる要因について列挙してみます。

・血圧が高い(高血圧)
・血糖値が高い(糖尿病)
・中性脂肪が高くて、HDLが低い(高脂血症)
・尿酸値が高い(高尿酸血症)
・タバコを吸っている
・肥満がある

栄養のバランス

腎障害が早期のうちは、薬を飲まなくても腎臓を守ることはできます。

・運動不足をやめる
・食べすぎをやめる
・飲みすぎをやめる
・タバコをやめる


まずはここからスタートしてください。
生活習慣を変えても、数値が良くならない場合は薬の出番です。
具体的な治療プログラムの概要を説明します。
eGFRが低下している患者さんのまずは高血圧の治療から入ります。

次に食事からの塩分制限と蛋白質摂取制限

尿蛋白量が0もしくは1日0.5g以下であれば、上記の治療を継続します。尿蛋白量が1日0.5g以上の場合ARB・ACE-Iという種類の薬をそれぞれ最大量まで使用します。ARB・ACE-I以外にも腎保護作用のある薬も併用します。

おくすり

それでも尿蛋白量が減らない場合は

食事からの蛋白質摂取制限を強化します。
当院では以上の様な治療の流れで、定期的に血液検査と尿検査を行ない、通院を継続します。慢性腎臓病は自覚症状が無いので、通院を中断すると腎障害が進行しますのでご注意ください。
治療方法は医療施設によって若干異なりますので、かかりつけ医と相談してください。
ぜひ皆様も腎臓に興味を持っていただき、慢性腎臓病の早期発見・早期治療につながれば幸いです。

蛋白質摂取制限イメージ

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